地場の大手クラブに勤めた佐々木寿代表と久保弘孝副代表が独立し、11月1日にオープンした。カウンターとボックスの計30席のラウンジ。佐々木代表は、
「オープンに際して同業や飲食店の皆さんから、想定以上の数のお祝いを頂きました。コロナ禍の開業に不安はありますが、初日から多くのお客さまに足を運んでいただき、ありがたい」
店名は、店に関わる全ての人と助け合いながら、自分たちらしく歩んでいこうと名付けた。
「女性が楽しくないと、お客さまにも楽しんでいただけません。彼女たちの働く環境をしっかりと整える一方、表情や細かい所作、立ち振る舞いなどの指導・教育に力を入れます」
コロナ前には到底及ばないが、流川・薬研堀地区の人出は戻りつつある。久保副代表は、
「お客さまの笑顔を見ると、私たちも元気が出ます。来て良かった、また来たいと言っていただける店を目指します」
安佐南区中須で建築塗装業を営んでいます。
父がテレビのチャンネルを常にカープ中継に合わせていた影響で、幼い頃から一筋。同じ音の名字の正田耕三さんを応援していた記憶があります。小学生になり、野球をするようになったころから、憧れの選手は孤高の天才・前田智徳さん。試合で安打や本塁打を放っても、自身の納得のいく打撃内容でなければ喜ばない。ひたむきな姿勢はまさに〝打撃職人〟でした。
印象深いのは、200勝目前の北別府さんが先発した1992年9月13日の東京ドームでの巨人戦。緊迫した場面でセンターを守る前田さんが打球を後逸して勝ち星が消滅。北別府さんの降板後、前田さんが決勝2ラン本塁打を放ちますが、試合後のインタビューには応じず、自分のふがいなさを責め、ひたすら泣いていたそうです。人間味に感動し、一層ファンになりました。動画を何度も見返し、自らを奮い立たせる原動力にしています。アキレス腱断裂などの大ケガがなければ、どんな成績を残していたか。引退された今も空想にふけります。
赤松さんや天谷さん、広瀬さんなど、「暗黒期」を支えた走塁・守備のスペシャリストも大好き。走攻守そろったスター選手のような派手さはありませんが、自身の特長を最大限に生かし、チームに貢献する姿は応援していてワクワクしました。納得のいく仕事を追求する当社の職人と重ねています。
今季は低迷しましたが、小園、林選手など若ゴイの台頭が目立ちました。それぞれの武器で躍動し、来季こそファンの期待に応えてほしい。
業務用洗濯機で国内トップ級の山本製作所(尾道市)は米国を中心に海外展開を加速し、2027年に現在の約2倍の売上高100億円を目指している。目標達成に向けて果敢に設備投資し、もっか世界一の自動車メーカーのトヨタ式現場改善に取り組む。
山本尚平社長(64)は、
「社長に就任し、世界市場への挑戦を宣言してからはや20年。従業員は191人まで増え、23年の山波工場完成時には230人体制を見込む。これまで現場オペレーションや工場運営、品質管理などの改善を繰り返してきたが、世界で戦うにはまだ不十分。現場改善に終わりはなく、常に新しい課題にチャレンジしていきたい」
トヨタ生産方式に関する書籍を読みあさり、昨年の秋頃から同メソッドを採り入れ始めた矢先、トヨタ自動車のインドネシア法人社長を務めた伊原木秀松氏(72)との出会いがあり、8月から月に3日半の現場改善指導を受ける。ここ20年で会社売上高は約3倍の50億円にまで成長。競争力の源泉とされる内製化率は約95%を占め、正直なところ、ある程度の自信があった。さっそく伊原木氏に工場を見てもらい、
「絞ればまだ改善点が出てきますか」
と聞いたところ、絞らなくても水が出ると一喝。
まずは数万点以上ある部品の製造工程のフロー作成から始めた。例えば、洗濯機のドアにゴムを取り付ける作業では、どの指をどの角度で使って何㏄の接着剤を使うのか、何秒間押しつけるのか、誰が接着剤の量を測るのか。それら全てを決める必要があるという。また、前傾姿勢になる作業をした場合は何点と動作ごとに定め、点数が一定以上になると重労働と定義。
「世界で戦うにはここまでやらないといけないのかと驚いた。トヨタは2兆円を超える利益を稼ぐが、現状維持ではつぶれてしまうという意識が強い。世界最高のオペレーションシステムや考え方にじかに触れるチャンス。全てを吸収したい」
組織体制で品質管理の部署をつくるのか、迷って相談をすると、一つ一つの部品がしっかりしていればそんなものは必要ないときっぱり。顧客からのクレームは月に1度社内でフィードバックし、会議で原因究明と対策を行ってきたが「生ぬるい」と指摘されて全てやり直すことにした。相対的にクレームの数が減れば良いのではなく、完全にゼロにしないといけない。特にヒューマンエラーは許されないと徹底している。
「在庫が多いのは会社の欠点を隠す、マネジメント能力が低い証拠。そうしたひと言、ひと言が突き刺さる。トップが決めてやらされている会社も多いが、幸い、山本製作所は全員が目の色を変えて真剣に取り組んでいると評価してくれた。最初からトヨタと同じ事はできないと思いたくはない。生産性が上がって従業員の給与が上がるのが理想。一人一人のモチベーションを上げるため、人事評価システムについても更新中。業績と給与体系をよりリンクさせたいと考えている。外注の品質を高めるのは大変だが、弊社は内製化率が高く、内部で管理できるのが強みだ。尾道から世界へ。ワクワク、ドキドキしている」